クマ目撃相次ぐ...住宅の庭にも出没 「コロナ影響」人出で減少→『クマと人を分ける境界線あいまいに』

今月に入り、長野県軽井沢町でクマの目撃が相次いでいます。専門家は新型コロナの影響で別荘地や山に人が少なく、人里に出てきやすくなっているのではと話しています。

住宅の庭に現れた黒い動物。体長1メートルほどの子グマです。今月3日、軽井沢町の住宅で撮影されました。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200617-00000006-nbstv-l20.view-000

撮影した町民「怖かったです」

撮影した町民は近くで目撃情報があったため、外をのぞいたところクマを見つけたということです。20年以上住んでいますが、庭に現れたのは初めてだといいます。

撮影した町民:
「ドングリを食べてごろごろ横になったりしていた。私が撮影しているのを知っているのかわからないが、あまり気にしてなかったみたい」

今月に入り軽井沢町ではクマの目撃情報が相次いでいます。



(記者リポート)
「比較的、車通りが激しい道路。そしてコンビニが近くにあるような場所でも、クマはたびたび目撃されているということです」

今月9日には追分地区の国道の近くで親子とみられる2頭が。また、10日も別荘地で1頭が目撃され、小学校の通学路をパトカーが巡回するなどの警戒が行われました。

今月の目撃情報は14件、先月の2件から大幅に増加しました。

近所の人:
「怖い。山に囲まれていて、散歩に行っても、下に行ってもクマがいる」

町から委託を受けてクマの捕獲などを行うNPO法人ピッキオの田中純平さんは、もともとこの時期は子グマが親離れして人里に下りてきやすい時期だと話します。

NPO法人ピッキオ・田中純平さん:
「若いクマは自分の生きていく生活の場を見つけるために、うろうろしてしまっていて、ふらつきの中で(人里へ)来てしまう」

撮影されたクマはその後、捕獲され、親離れしたばかりの2歳のオスだとわかりました。

ただ、今年は「新型コロナ」の影響も考えられるということです。

NPO法人ピッキオ・田中純平さん:
「行楽地へ行くことを自粛していて山間の行楽地で、今、人が使っていなければクマも出てきてしまう可能性がある」

外出の自粛などで軽井沢町も観光客が激減しました。山や別荘地にも人が少なくなりクマと人を分ける境界線があいまいとなって、人里への出没が相次いでいるのではないかということです。

今後は、観光も少しずつ活発となり人が増えることが予想され、よりクマに注意してほしいと呼びかけています。

NPO法人ピッキオ・田中純平さん:
「今、自粛が解除されて活動し始めるとき、皆さん少し意識を高めて歩いた方がいいのでは。すずの携行はおすすめしていきたい」


6/17(水) 20:55配信 NBS長野放送

クマ