クマに襲われ男性重傷、道路にクリ散乱…ブナ不作で人里に出没か

26日午前6時半頃、新潟県長岡市人面の道路上で、近くの70歳代男性がクマに襲われ、鼻やあごの骨を折る重傷を負った。

現場は田んぼや畑が広がる地域。長岡署の発表などによると、道路上にはクリが散乱し、男性の軽トラックが止まっていたという。近くで農作業中の人がケガをした男性を見つけ、消防署に男性を連れて行った。

同市では23日にも、20歳代女性が自宅近くでクマに襲われ軽傷を負っている。被害が続いたことから市は26日、市クマ被害対策本部を設置した。この日の会議では、現場付近を撮影した写真などで情報を共有。クマを捕獲するわなを現場近くに設置し、周辺地域にも今後、増設することや、住民に注意喚起することなどを確認した。磯田達伸市長は「今後も出没は増えると見込まれる。住民に危険性を周知していきたい」と話した。

この日は、県鳥獣被害対策支援センターも対策会議を開いた。今年はブナの不作により、今後も人里周辺への出没が予測されることを確認し、市町村に住民への注意喚起を依頼した。
センターの神部淳所長は「クマはすでに人間のテリトリーに入ってきている。出没が確認されている地域の住民は、常日頃から注意してほしい」と呼びかけた。

9/28(月) 10:00
読売新聞オンライン
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